昔、私が社内報で親父の時代から大変おっ世話になったT氏について書きましたが、ある時その方から電話があり「一生の宝物とします」と言って下さったことを思い出しました。その言葉を聴いて私は大変研激したものです。
仏教の言葉に「愛語」と言う言葉があります。これは「多くの人に対して慈悲愛燐の心、すなわち優しい心をもって言葉をかけること」と説明されています。分かりやすく言うと「母親が赤ん坊を慈しむ心で語る」事が愛語です。そしてその愛語には恨みをもっている敵ですら降参させる力を持っていると言われています。道元は、「面前で愛語されれば人はこれを喜ぶ。陰で愛語を聞けば、人は感謝していつまでも忘れない。愛語はまさに回天の力がある。天を変える偉大な力がある.....。」と説いています。
その方の「一生の宝物にします」という言葉は、私にとって大きな「愛語」に他なりませんでした。
この様なことを考えるようになった私ではありますが、道元の言う「愛語」を日常の生活のなかで用いることがなかなか出来ません。
まだまだ修行が足りないと言うことでしょうか、おん歳62歳を迎えたと言うのに・・。